今日は山中へ
無事に父の四十九日の法要を終えて、
ぼんやりした後
母の要望で、伝統工芸の山中漆器を求めに行きました。
父の姉など遠くに住んでいて会えなかった方たちへのお返しにするためです。
車で往復3時間半くらい。
山中漆器は、器の元になる木地の生産で有名で、轆轤挽き物という、
ろくろで「千筋」や「刷毛目」など飾りを削る伝統技法が格別です。
お目当ては飯椀。
焼き物とは違って薄く削られた木の椀はとても軽く、使うごとに
手に馴染んで、長持ち、お年を召した方には本当に良いです。
こんなふうに、使う人を思ってのプレゼント選びは本当に楽しいものです。
私は、葉っぱのような手彫りの茶味(お茶の葉を掬うスプーン)を買いました。
こうして母につき合って時間を過ごしていると、
16歳くらいから実家を離れての生活を始め、大学の時も留学の間も
殆ど反発するように、たっぷり一緒に何かしたりすることって
あまりして来なかったので、ちょっと不思議な気分です。
家族やコミュニティ、仕事、社会、クリエイティブであること、感情や感動。
どれも全て繋がっていて、複雑でうまく捉えきれないけれど、
今、感じるものごとに只々、耳をすましています。
自分にもプレゼントした新しいお椀を手に取って母は喜んでご飯をたべています。